【おすすめ本】『光のない海』

f:id:xjblogx:20180929144816j:plain

建材会社社長の高梨修一郎、50歳。先代社長の娘と離婚し、現在は一人暮らし。取引先の粉飾決済によって経営危機に陥り、事態収束を図るとともに引退を考え始めていた。今、脳裏に浮かぶのは、怒涛の様に過ぎ去った日々の記憶。18歳で会社に入った高梨と、先代の女社長の間には、何年経ったとしても、絶対に誰にも言えない秘密があったーーー。

心を締め付け続ける「孤独」を緻密に描いた傑作長編。

 

 

 

光のない海 (集英社文庫 し 63-2)

光のない海 (集英社文庫 し 63-2)

 

読んだ感想。

人の心にある孤独というものを主人公とその周りの登場人物、出来事によって表現している小説。

孤独、蛇、海、光、この単語に隠されている意味とは。

この一節。

 だが、今の花江の言に従うならば、そうやっていのちを支え合っているはずの夫婦であっても、それぞれが、心の真ん中に孤独の空洞を抱えていることになる。

 空洞だからこそ、人と人は支え合うしかないのだろうか?

 それとも、人間なんて所詮は、ひとりひとり「バラバラ」に過ぎないのだろうか?

 私には、そのどちらでもあるように思える。ただ、結局のところ我々が抱え持つ絶対的な孤独は、どんな相手、どんな出来事、どんな救いによっても決して癒されることはないのだろうと言う気もするのだった。 

こんな人にオススメ。

・幸せだが心に孤独を抱えていると考えている人。

・人間関係に不安を持つ人。

・長編小説が好きな人。

最後に。

どんなに幸福な人間の心のなかにも孤独の風が吹き荒れている。 

  

 

J(@xjblogx